イタリアンスマイルズ

  •  こちらのブログはイタリア在住の映像作家池田剛の撮影する映像とエッセイを掲載しているものです。製作中の映画「GLI ARTIGIANI」の映像を始め、イタリア各地の心温まる映像ビデオポッドキャスティングという形でお届けしています。

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2008年7月 8日 (火)

ハリボテ - Anversa 12

 いずらいような、いろいろと考えさせるような、そんなゲットーを背に再び駅へと戻ってきた。駅の巨大さと美しさに見とれてしまいがちだか、よくよく見てみると所々でハリボテのようなものも目にする。

 小さな街だけどそれなりに見るものや出会うべきもののあるところ。まだまだ探したいものもあったけれど、きっとこれ以上のときを費やしたとしても逆に間延びしないでもない気もする。だからちょうどよかったはず。面白い先生とは話せたけれど、やはりもう少しオッサンと出会えれば。なんてことを考えていた。


2008年7月 7日 (月)

ゲットー - Anversa 11

 駅から少し離れた宿の地区、ここには山高帽をかぶった、もみあげの異様に長い人々がたくさんいる。聞いてみればここは市に守られたユダヤ人たちの集まる地域だという。商売上手な彼らだけに、この地の特産ダイヤを売る店が多かった。

 この辺りでユダヤ人と言えば迫害された歴史を持つ。しかし2000年前の彼らの先祖は聖書のそれにならって人々を迫害してきた歴史を持つ。そして現代でもそうとは気づかず気づかれず無意味な迫害をしている人々がいるのも事実。
 そんな複雑な歴史を生き抜いてきている彼らはどんな想いで世間と隔離された街で生きているのだろうか。ミラノでも見る事のある彼らにもカメラを向けてみたかった。気高いのか、謙遜するのか、もしくはそれを越えた領域にいるのか。興味は尽きない。


2008年7月 6日 (日)

逆インタビュー2 - Anversa 10

 ノートルダムの前の広場を歩いていると、英語で叫ぶように呼ぶ声がする。気になって振り返ってみるとオッサンが声をかけてきた。聞いてみると彼は学校の先生で、日本人が何故このネロの物語に感動してアントワープを訪れるのか? ベルギー人にはいまいち浸透していないこの話と、理解できない結末に対しての日本人の見解を、学校の子供たちに示そうとしたかったらしい。が、観光の街だけにお互い理解できる言葉を操る人がいないという事で、適当な人間に目をつけたという。

 これは面白い逆パターン。ブカレストでもあったけど、これはこれでやりやすい。ということで僕も質問してみた。けれども僕のオランダ語は通じにくい。とはいえまったく準備のない人に質問するよりはかなり話ししやすいのは、彼もしゃべり慣れているからだろう。
 当然すぐ次に訪れるフランス語圏の言葉を教えてもらう。でもやっぱりフランス語は発音が難しい。英語の比にならない。書いてもらったつづりが読めなかったが、読み方を聞いてカナをふっておけばなんとかなるだろうと思ってそうしていた。



2008年7月 4日 (金)

Sellino's - Anversa 9

 通りを歩いているとワッフルの大看板を見つけた。ゾウリのようにどでかいワッフルにチョコレートがかかってトッピングにはアイス。なんともうまそうな気を引く宣伝だろうか。迷わず店頭へと向かう。カウンターの向こう側にいたおばちゃんが丁寧にワッフルを焼いてくれる。そして出てきたワッフルに舌鼓。あーしかし、トッピングはアイスではなくホイップだったー。でもここ本場のワッフルは格段においしいのだ。


 というわけで今回の採点は、90点!

●Chocolate Waffles - 2.50ユーロ




Sellino's
St. katelijnevest, 74-78
2000 Antwerp
02.3227.1140

2008年7月 3日 (木)

Rubenshuis - Anversa 8

 その画を描いたルーベンスもここアントワープ出身。そして彼が住んだという家も公開されている。貴族の館か、パトロンが強大だったのか、育ちの良さなのか、とてつもなくいい屋敷だった。そのわりには画を描くスペースがないような。それともそこは公開されていないだけなのか。
 いまいちルーベンス自身を感じられるようなところではなかった。画が多いわけでもなく、家具などが並んでいて、庭があって広さを感じるものの、邸宅そのものを見る。そんな感じがして、人となりがもう少し見えてくればよかった。


Rubenshuis

2008年7月 2日 (水)

キリスト降架 - Anversa 7

 この画を見たくて、この画を見て死んでいったネロだけれども、ネロは自分自身の姿をここに投影していたのではないか? 「ダンサー・イン・ザ・ダーク」のセルマも僕はそのように見たかもしれない。人々の罪を一身に背負って、そのために自らを死に追いやる。ただ本人にはキリストのように罪を背負うという意識はないはず。

 この画を見ている自分の足下にネロは倒れた。そしてこの画を見ながら本人は十字架から降ろされた。彼はここまで追いつめた人々はどんな想いであったろう。他人事だったのだろうか。気がつかないだけだったのだろうか。現代社会の諸問題にも投影できそうな結末でもあるようにも見えてくる。


2008年7月 1日 (火)

ノートルダム大聖堂 - Anversa 6

 アントワープといえば日本人の心ともいえる「フランダースの犬」の舞台にもなった街。主人公のネロがいたというホーボーケン村もあり、街の中心にはノートルダムがある。世界各地にノートルダムはあろうが、ここはまたたくさんの絵画が展示され特別な思い入れを持ってしまうだろう。

 この物語は世界中で知られている話というわけでもないようだが、賛否両論の激しい意見合戦もあるという。ベルギーの人にはあまり知られていないようだが、日本人の僕にはやはりOKな終わり方である。それは「ダンサー・イン・ザ・ダーク」にも通じるものがあるんではなかろうか? それとつなげてしまうのはいささか乱暴な理屈かもしれないが、両方それぞれ別の意見の人には話を聞いてみたい。


2008年6月30日 (月)

ネーデルランド - Anversa 5

 ここアントワープも低地地方の一つであるだけに、貿易など港の行き交いが盛んのようである。一目散に港へと向かうが、天気がよくないので見晴らしのよい景色がのぞめない。街並はとてもシンプルで裏路地へ入ればとても静かだ。建物の作りはオランダと同様で急勾配の屋根が並んでいる。
 港には公園があり、引退した老人がベンチに座っている。横には城のような建物があり、海洋博物館があり、貨物運搬用の巨大な船が地上で見られる。

 晴れていればどれだけ美しい景色が現れていただろう。オランダとは自然の作りが根本的に変わらないだろうから、霧がかった空気を吸い込みながらも、その感触を覚えようとしていた。



2008年6月29日 (日)

ライオンとクツ - Anversa 4

 もう一度、大きくて近代的な駅を見に戻ってきた。朝早くだったのでまだ開いてなかったが、この街の有名なダイヤの店が乱立していた。そしてその先を行くと広くて大きくてきれいな構内が登場。日本ではあたりまえというか、それ以上なんだろうけど普段が普段だけに驚き。
 ホームへ下る階段の上の両脇にシンメトリィな配置で三越のライオンみたいなのが二匹いた。よくのぞきんでみると何やらくわえている。酔っぱらいの置いていったものなのか、はたまたあえてアートにするため持ってきたものなのか、クツをくわえさせられていた。



2008年6月27日 (金)

めざめ - Anversa 3

 この旅でこの街に訪れるとは想像もしていなかった。とはいえ日本からはたくさんの観光客が来ているという。宿の窓から眺める街並は典型的なヨーロッパの作り。天気には恵まれないものの、静けさの中で動いている人々はいる。それはなんだかそのままこの街を象徴しているようにも思えた。


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