イタリアンスマイルズ

  •  こちらのブログはイタリア在住の映像作家池田剛の撮影する映像とエッセイを掲載しているものです。製作中の映画「GLI ARTIGIANI」の映像を始め、イタリア各地の心温まる映像ビデオポッドキャスティングという形でお届けしています。

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2008年10月 2日 (木)

空港までの道のり - Kraków 20

 クラクフ中央駅 Kraków Główny から空港までのわずかな時間、今回の旅を振り返ってみた。肉体的にはかなり厳しい行程をこなしたものの、内面的にはいままで温めてきた場所であっただけに、いろいろと考えさせられるものであった。
 それは自分の生き方というアングルからもあるけれど、人を見る目という意味で最も変えさせられる部分があったかもしれない。自分のそのときにいる立場からだけではなく、歴史を実際に見ることで、人々の感じたことを知る。そんなバックグラウンドを持った上で生き抜いている民族がいるということを容認すること。

 それはいい方向にも良くない方向にもいく。それはやはり人それぞれの思想で別れていく。と同時に時代や環境にももちろん左右される。そして歴史は繰り返されるという。その瞬間に人に対してしていることは、時空を飛び越えて自分に対してしていることにも通じる。それがわかれば人の態度はもっと違ってくるはず。
 イスラエルから離れてヨーロッパに出てきたという女の子に出会ったことがある。彼女は時代背景など感じさせる事はまったくなかったけれど、それもあえてそうしているのかもしれない。

 いまのこの自分がリアルに生きている時代。そこで何が起こっているのか。それを知ること。そしてそれに対して自分がどう想い感じているのか。それを出していくためにも、僕はまだまだ旅を続けるだろう。
 過去に起こったことがどうであれ、空港までの車窓から見えた風景は素晴らしく映えるものであって、そこに芸術的な対比などはいらない。ここにあるものがどこにでもはびこっているリアルな世界であればと祈っている。


John Paul II International Airport Kraków-Balice

2008年10月 1日 (水)

旧市街 - Kraków 19

 ゲットー巡りを終えて、中心街へと戻ってきた。予定していた行程もほぼすべてこなすことができ、内容もそれなりに充実していた。平和に見える街は人で溢れ返り、過去の面影や静かなゲットーを想起させるものには出会うことはない。通りの民族衣装を着けた老人に子供が話しかけにいく。表面的なようでも、それが世の中の姿として歯車がかみ合っているいい象徴でもあるのだろう。


2008年9月30日 (火)

墓地でのインタビュー - Kraków 18

 ユダヤ人墓地で出会った親子、特に女の子が手伝う姿に心奪われて再びやって来てしまった。お母さんにインタビューをしたが、女の子にも問いかけるとモジモジしながらもしっかりと答えてくれた。


2008年9月29日 (月)

Ariel - Kraków 17

 ちょっと早い昼を取ろうと広場のユダヤ料理レストランに入った。ウェイターはしかめっ面。オープンになった外のイスで座って食事を待っていると、通りすがりの観光客の外人は妙な愛想の良さで挨拶をしてくる。帽子をかぶったままの僕を見ての反応だと、後になって気がついた。

 さてユダヤ料理とはどんなものがあるのだろうと、興味津々だった。メニューを見てもどんなものか、いまいちイメージがわかなかった。とりあえず魚料理にしようと、さがしていると「カープ」と読めてしまうものがあった。??? まさか? ウェイターに聞く。「カープって何だ?」「魚だ」最もな反応だけれど、理解しがたかった。注文してみた。
 変な先入観があったせいか、マズいわけではないけど、とびきりウマかったわけでもない。何ともいえない味覚ではあったものの、腹はふくれて満足でした。他にもいろいろと試してみても悪くはないと思う。


 というわけで今回の採点は、70点!

●Karp po sefardyjsku duszony z pieczarkami i cebulą
 (Carp Sephardic way sauteed with onions & mushrooms) - 28.00zł
●Woda mineralna (Mineral water) - 3.00zł


ariel
Szeroka St.18
31-053 Kraków
+48(0)12.421.7920

2008年9月28日 (日)

アイザック・シナゴーグ - Kraków 16

 墓地でもらった帽子をそのままかぶってシナゴーグへやってきた。ナチスがクラクフを占領した当時のビデオ上映があるというので来てみた。信者にはとても見えない帽子をかぶっていない男が「上映はない」という。確かにそんな設備など見当たらず、僕はこのために来たシナゴーグだけにちょっとがっかり。
 とはいうものの初めて入るシナゴーグ。キリスト教の教会と大差はないように思えたが、入り口から入ってすぐ横にユダヤ人ショップ? のようなユダヤ教グッズやヘブライ語で書かれたインスタントフードなどが販売されていた。会堂自体はとても小さく、他に人もいなかったのでとても静かだった。


Synagoga Izaaka (Isaac Synagogue)


2008年9月26日 (金)

ユダヤ人共同墓地 - Kraków 15

 ヴィスワ川を越えて歩いてカジミエジュ Kazimierz のゲットーに戻ってきた。回り道をしてユダヤ人のお墓を訪ねた。
 門が閉まっていて入れないかと危惧していたら、横の小さな門からスッと入れた。入るとすぐ横に大きな合同慰霊塔がある。その慰霊塔の土台や周囲をよく見渡してみると、不自然に切り取られた形の墓石が敷き詰められている。先祖代々伝わるこの墓地にまでナチが侵入して、しかも収容されているユダヤ人に墓石を切り取らせて、プワショフの通りの舗装に使ったという。何とも心ないことだろうか。いや普通の人間の心理ではできないことだろうに。正に狂気でしかない。この通りは「シンドラーのリスト」でも再現されていた。

 管理人は夫婦住み込みだったようで、かわいくて小さな女の子も健気に掃除の手伝いをしていた。墓地を見ようと中へ進むと、キッパと呼ばれるカッパのお皿のような帽子を渡された。すぐに飛んでいってしまいそうなその帽子を押さえながら、墓を見て回った。戦前の墓石もたくさんあり、外様がここを荒らしにきたというのは事実。
 墓地を見渡して元に戻ってくると、一人の男子が墓地に入ってきた。女の子がキッパを渡そうとすると一瞬止まって「自分はすぐに出るから」といって慰霊塔だけ見て出て行った。女の子の素直な行為を受け止めなかった彼に憤りを感じた。信仰云々はまた別なのではなかろうか? 逆に女の子の純真さを心に刻み付ける結果にもなった。


Cmentarz Żydowski w Kazimierz
The New Jewish Cemetery


2008年9月25日 (木)

オスカー・シンドラーの工場 - Kraków 14

 ポドグジェに戻ってきて「シンドラーのリスト」のシンドラーの工場の跡地に向かった。映画のロケも実際にここで行われたようだが、映画のヒットによって地元に人たちにも知られるようになったらしい。立地はわかりやすかったが改装工事中だったので、作業をしていた若い男子に確認のために聞いてみると「I don't know」と仏頂面で返してくる一幕も。。中に入ることもかなわなかったが、それでも歴史の舞台に立ち寄れたことでも満足。


Fabryka Oskara Schindlera
Fabryka Schindlera - Schindler Factory


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2008年9月24日 (水)

プワショフ収容所 - Kraków 13

 そもそもここでトラムを降りたのも、かつて存在していたプワショフ収容所の方向が示された標識があったからだ。きっとこの近辺にあるのだろうと、広場から離れて人々に聞き込みを始めた。
 若い女の子ちゃんに聞くお決まりのパターンは、その存在すら知られていない地元民であることもあってもろくも崩れ去る。
 そして家から出てきた車に乗り込もうとする年配の紳士。英語もイタリア語も通じることはないが、収容所の文字や地図を差し出して聞いてみる。

 以前、シエナ郊外の街に行ったときのこと。郵便局から出てきた親子に自分の行き先をたずねると、場所が遠くて移動手段もままならないことに同情されたのか、彼らの乗ってきていた車に乗るよう促されたことがあった。そんな光景が脳裏をよぎった。

 そのオッサンも場所はうろ覚えのようで、何とも説明しずらいようだった。しびれを切らしたようで乗り込めとの合図。「おおーすげぇ〜」
 ポドグジェからだと車でも少し走った。案内してもらって嬉々としてはいたが、帰りを考えると位置関係も把握していないとマズかった。ずいぶん回り道をしてきたが、間違いなく目的地に到達。オッサンGJ!! しかも何の見返りも求めようとしなかった。
 ポーランド人かユダヤ人かすらわからなかったけど、かなり感動・感謝。何も伝えようとしてこなかったけれど、それで十分なくらいメッセージが届いてきた気がした。こういう人が迫害を受けていたのかも、とか考えたりもしたけど、当たり前のことなのかもしれないし、人も自分もそうでありたい。

 そして到着した収容所跡。歩を進めると「悲惨な歴史に敬意を持って下さい」との看板。広い野原にモニュメントがあるだけ。当時の面影はまったくない。イメージすらできない。それでもただその地に来たことに意味があるような気がしていた。
 人々が吊るし上げられたようなモニュメント。その下には原っぱと少しの花。辺りを見渡せる丘の上にあって、自然に囲まれている姿は、人々が亡くなっていく現実など想像もできるはずがない。


DAWNY OBÓZ PŁASZÓW
(Kraków-Płaszów concentration camp)


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2008年9月23日 (火)

ゲットー英雄広場 - Kraków 12

 夜が明けてこの日も朝から動いた。中心から少し離れた、かつてゲットーだったポドグジェ Pod Górze 地区。トラムから見える標識を確認して降りる。車の通りと交差が多い場所で、建物は疲れた感じがする。
 通りの一部に再現されているゲットーの高い壁がある。この壁で一般民衆とユダヤ人地区が分け隔てられていた。確かに高い壁で、簡単には乗り越えられそうにもない。
 トラムからも見ることのできた広場がゲットーの英雄広場。ユダヤ人たちがここに移動させられてきたとき、子供たち一人一人が運ぶ学校のイスをモチーフにされた。トラムの停留所もあり比較的きれいになっていた。その広場の角には Pod Orlem というゲットーに残ったポーランド人の薬局跡があり、ここはゲットー博物館となっていた。が時間が早すぎて入ることができなかった。あまりゲットーの面影が感じられなかっただけに博物館は是非のぞいてみたかったが。。


Plac Bohaterow Ghetta
Tadeusz Pankiewicz


2008年9月22日 (月)

NOSTALGIA - Kraków 11

 この遅い時間になって開いているレストランはあるのだろうか? 大した食事もしないまま過ごした日だけに、夜くらいはしっかり食べたかった。とりあえず通りで見つけたところに入った。
 まずはジュレックというポーランド料理のスープ。ソーセージやゆで卵の入った酸味のあるスープ。これがまたウマい。そして前回ハマってここでもう一度食べようと注文したビゴス。しかしここのは正統派過ぎたのか、それがよかったのに汁がまったくなく、ちょっと間違えてしまった気分。量はバッチリ。味自体は満足できたものの自分の抱いた勝手なイメージに打ち壊された??
 でもジュレックがかなりよかったのでOK。もっと飲みたかったかも。


 というわけで今回の採点は、70点!

●Żurek z białą kiełbasą i jajkiem
 (white soup rye soup with white sausage and hard-boiled egg) - 13.00zł
●Bigos z 5-ciu rodzajów mięs
 Hunter's Stew (stewed sanerbrant with five types of meat and mushrooms) - 23.00zł
●Woda mineralna (gazowana, niegazowana) - 5.00zł



NOSTALGIA
ul. Karmelicka 10
31-128 Kraków
+48(0)12.425.4260

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