2007年3月22日 (木)

オトガルのヒーロー - Safuranbolu 12

 旧市街からタクシーでオトガルに向かう。オトガルでは真っ先にチェマルのいるタバッキに行き、街を満喫できた事とお礼を言う。と、そこに邪魔者登場。ちっさいオッサンが「写真を撮ってくれ!!」とせがんでくる。僕はとにかくチェマルと話さなくてはいけないと思い、オッサンを邪見にした。
 するとまわりでみんな笑っている。オッサンはちっこくて、まるで首からつまみ上げられてバタバタしているかのように必死にせがんでくる。このオッサンは数少ない観光客が来る度に写真をせがんでいるらしい。オッサンは靴磨き屋で、仕事現場の後ろの壁に、撮った記念写真を貼ってコレクションにしている、とチェマルが説明してくれた。二組くらいしかない写真のコレクションを見たが、とりあえず撮ってみることにした。
 僕はとにかくいろいろと撮っていた。その度にまわりのオッサンどもが彼をからかう。オッサンは撮って欲しがるくせに恥ずかしがり屋。言葉数も少ないが特徴のある笑い方が面白い。このオッサンにもインタビューしてみたらいいもん撮れるんではないかと、だんだんエスカレートしていく。バス会社のオッサンがちっこいのをいいことに体を持ち上げ、ホントに足をばたつかせる。そしてプリプリ怒っているが、その仕草がマンガのようでまた笑える。何やらせても笑える。吉本で食べていけるんでないの?
 チェマルはバスケの選手のようにでかく、オッサンは小人のような小ささ。そしてその間の大きさの僕。この三人のやりとりの映像を添付してありますが、オッサンの答えがまた笑え、オッサンが小さい理由がわかります。質問は「人生で大切なものは?」です。
 オッサンはオトガルの公衆トイレの管理もしている。一般の人からはチップを取っているので僕も出発前に行こうとお金を出すと、黙ったまま手を振って「行け」という仕草。すでにかなり打ち解けていた。出発をバスの中で待っていると名残惜しいようで、外で立ってずっと待って眺めている。ホントに無邪気な子供のようで、なついてしまったようだった。僕はバスを降りて日本語で促した。「おいでおいで、一緒にイスタンブールに行こう!!」すると外野がヤジを入れる。それに乗せられオッサン、ホントにバスに乗り込んできてシートに座った。これはお互い冗談とはわかっているものの、ここでダメオシをしてくれた事で最高の印象を残してくれた事は間違いない。
 みんなから愛され、笑いをふりまくオッサン。オトガルのスター。ありがとう。僕もこんな人になりたい。僕の憧れでもある。




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2007年3月21日 (水)

日常の風景 - Safuranbolu 11

 満足感タップリで宿まで荷物を取りに戻る。そのわずかな道のりの間にも独特の雰囲気を醸し出している建物、雑貨店、床屋、ネコ、そして人。
 トマトを買ってきてくれた青年とも通りすがる。商店のオッサンも気軽に声をかけてくる。「ラストサムライ」にもみることのできた日本の原風景を見たような気もする。これが当たり前であれば何とも思わないのだろうが、日常があまりにもかけ離れたところにいるものだから、何故か懐かしさを覚えるのはそれは異常であるからだ。そう、僕は非日常の中で日常生活を送っている。




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2007年3月20日 (火)

SOFRASI - Safuranbolu 10

 山を下りると昼下がり。サフランボルを発つ前にガツッと一発決めてから帰途へ。山を下り終わってすぐのお店に入る。
 ガラガラの店内。物静かなオバちゃんが一人。ストーブ近くの温かい席に案内してくれる。名物料理・・はなんとサフランの入ったピラフがあった! そしてサフランボルの名の入った肉料理!! イスケンデルはアレキサンダーのこと。肉とトマトにヨーグルト。そしてパンを一緒に食べれば最高。
 実はオバちゃん、ホントに一人で切り盛りしているようで、注文してからすべてを一から作りはじめていた。なんとナンまでキッチリとこねて作っていたのだ。料理の最中、息子なのか? 店に入ってきた子供に小銭を持たせて「これで昼ご飯食べなさい」みたいな風景を見た。するとそれはまったく違っていて、店近くを通り過ぎた男の子をオバちゃんが呼びつけ、僕の注文したメニューのためのトマトを近くの八百屋に買いに行かせていたのだ。「オオー!!」それに気づいた僕は「ありがとう」彼はヘラヘラと笑っていたが、かなり感動したぞ。これぞホントの地元の家庭料理。これだけ少ない注文に対して出てくるまでの時間約30分。文句など言えるもんかっ!!
 あまりのウマさに食べる事に集中していると、いつのまにかオバちゃんのダンナとホントの息子がいた。家族団らん、いいねぇ。愛らしい家の置物と、そして何より口数少ないオバちゃんの真心の料理、人の優しさにやられた。嬉しかったぞ。SOFRASI!!


 というわけで今回の採点は、
 オバちゃんのホントの手作り 100
 お使い青年 100
 オヤジと息子 100
 家の置物 100
 総合 400点!

●Safranli Pilav (rice with safran) - 3.00YTL
●Safranbolu iskender - 4.00YTL
●Menemen (Stir-fried omelete with tomatoes and peppers) - 3.50YTL
●Çay - 1.00YTL
●Ayran - 1.00YTL



SAFRANBOLU SOFRASI
0 370 712 14 51
0 535 458 92 60
BABASULTAN MAH.HIDIRLIK YOKUŞU
NO.28/A SAFRANBOLU

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2007年3月19日 (月)

サフランティー - Safuranbolu 9

 職人街をすぎ山を登りながら散策をする。家の外でデッキブラシのようなものを使って豪快にカーペットを洗うオバさん。「もっと上に行きなさい」と促されて近づいていくと、オバさんではなく僕なんかより若い娘だった。
 どこからともなく現れたネコが先導するかのように先を急ぐ。つられていくとそこは晴れない空が広がっている展望台だった。山頂を公園にしたようなところで、静けさが新鮮さを運んできて清々しさを感じる。感謝にとネコをなでようとすると引っ掻かれる。しかも指を噛まれ血が噴出する。恐るべしネコ。
 風景を楽しんでいると男子がやってくる。公園の管理人25才。まさか入場料など取られるとは思ってもみなかったが、きれいな公園だからそんなもんか。入場券にはワンドリンクサービスがついていた。喫茶店のようなところでサフランボル名物サフランティーをもらう。寒い中にはとてもありがたいサービス。そして電源も見つけ、心も体も機械も充電タイム。
 外に出ると一面パノラマのサフランボル。そしてその片隅にはネコ。懲りずにそっと近づく僕は今度こそ仲良くなれた。ここはそんなホッとする瞬間に出会える街。




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2007年3月18日 (日)

マッサージ職人? - Safuranbolu 8

 そしてラストの職人? 日本人をみつけていきり立つオッサンが一人、ものすごく友好的に僕を呼び寄せる。鉄カブトのようなものがぶら下がっている店先。しきりに奥へ入れと言われ、なすがままに入っていくと、オッサンの憩いの場のようなところに座らされる。各国から訪れる観光客との写真や、書き込み帳。もちろん日本語もあり、書き込んでいる内容は似たものばかり。このときの僕の状態そのものだ。
 そしてオッサン何を想ったか「僕はマッサージが得意」とばかりに、僕を寝かしつけマッサージを始める。そんなに気持ちのいいものではなかったが、得意になってるオッサン、嬉しそう。東京で声かけられてビルの一室に連れ込まれるのとはワケが違う、ホントに純粋に人と遊びたい。そんな無邪気なオッサン。連絡先の交換をするわけでもなく、手紙や写真、ましてやお金を要求するでもない、ほのぼのとしたものがある田舎町だ。



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2007年3月17日 (土)

鍛冶職人 - Safuranbolu 7

 人の呼ぶ声がする方へ向かうと、激しく燃える炎に目を奪われる。寒い気候の中、熱い工房で黙々と仕事に励む二人組。昔のコントに出てきそうな、もしくはマリオとルイージのような、そんな息のあったコンビネーションに魅了される。



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2007年3月16日 (金)

パン職人 - Safuranbolu 6

 そのすぐ横を見ると店のような建物から突き出した板。近寄ってみると奥にはかまどがある。ここは焼きたてのパンを販売する店だった。しかしこの長い板は何に使うのだろう? 作ったパンを板に乗せてかまどの奥まで入れて焼く。かまどの中をうまいこと管理するパン焼き職人。焼き上がったパンはこんがりいい香りとともにボンボンと出てくる。焼きたてのパンをかじらせてもらったが、飛び上がるようなウマさに感激!!!



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2007年3月15日 (木)

鉄鋼職人 - Safuranbolu 5

 ガラクタがぶら下がっている工房。一見ホームレスのたまり場のような気がしないでもないが、中へ入ればホントにガラクタばかりのよう。しかしれっきとした仕事用のパーツ。何を作っているのか聞いてみたが、ストーブのような、何なのか、よくわからないが、とにかく大型のものを作っていた。愛想良く明るい男は、求めてもいないのに名刺を差し出してきた。愉快なオッサン。



ERSİN TİCARET
Çeşme Mah. Kasaplariçi Sok. No:2
0370.712.82.46

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2007年3月14日 (水)

家職人 - Safranbolu 4

 旧市街は観光地化されているわけでもなく、ホントに職人さんの工房が続々と軒を連ねている。土産物を売っていそうな店でも、その場でそのお土産を作っている。上部の突き出した特徴的な家が名物のサフランボルの家を製作しているオッサンの店。言葉数は少ないものの、チャイをごちそうしようとしてくれた。優しい気遣いを感じられる街である。


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2007年3月13日 (火)

クツ職人 - Safranbolu 3

 歩いていると店頭にクツが無数にぶら下がっているクツ屋を発見。オッサンは昔ながらの頑固職人のようで、とがった口調で話しかけてくる。それでも撮影する事には何のお咎めもなく、僕は横に座っていたオッサンと共に仕事を観察していた。



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2007年3月12日 (月)

人の息づく街 - Safuranbolu 2

 ここサフランボルを訪れたのはもちろん世界遺産に指定された街であるからというのもある。街を歩けば変形した木造の民家がいたるところに見られる。それが時を経て味わいのある感じが醸し出されている。静かな街の風景や人を眺めて歩くだけでも、洗われるような気がする。
 建物の間から差し込む光。まばらな人影が隙間を埋める。そこにあるのは人が手をかけ生み出していくもの。汗と呼吸が途絶える事なく耳に入ってくる。確かに人がいる事が伝わる。ここは職人たちの住み着く街。僕を引き寄せた街に、来るべくして訪れた。






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2007年3月11日 (日)

carsi pansiyon - Safuranbolu 1

 サフランボルへの到着予定が22:00をまわるので、さすがに宿もヤバいだろうという事で、ガイドブックに載っている日本人に友好的な宿に電話を入れることにした。しかしまったく通じない。英語も日本語もダメ。
 サフランボルに着く。ガランとしたオトガル。時間的にも当然なのだろう。インフォメーションで地図を見せたり、身振り手振りでもまったく通じない。困ったその受付のオッサン。後方で雑用をしているタバッキの兄ちゃんチェマルに声をかけると、しゃくれ声ながら英語を話す。「おおおおおーーー」日本の高崎にも行ったことがあるという彼はこの街では珍しい国際派。
 地図を見せて宿までの距離を聞くと、タクシーでないと厳しいという。とにかく宿と連絡を取ろうと、彼にコンタクトを取ってもらうことにした。するとOKの返事。しかも数分で迎えが来てくれるという。なんとも助かる!!!
 待ち時間に比較検討した上で翌日のイスタンブール行きのチケットを取るが、30分たっても迎えが来ない。地方のオトガルでは日本人が待っていると、いろんな人がチャチャ入れにくる。チェマルにお願いしてもう一度電話してもらう。受話器の向こうではイタリアのような会話がなされていた。運転手に伝え忘れていた、と。おいおい、すぐ手配してくれよ。
 それから20分。ようやくやってきた片言の日本語を話す自称"お父さん" 宿のオーナーだろう。愛想良くいろいろ話しかけてくる。ガイドブックによるとこのオッサン、機嫌がいいときは夕食をふるまってくれるという。小腹がすいていた僕はしょうもない小さな期待を胸にしていたが、当然夢破れる。10おセンチメートル。部屋のカギもくれなかったので、カギをかけずに寝る。翌朝には当然の朝食が"お父さん"からふるまわれた。



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