イタリアンスマイルズ

  •  こちらのブログはイタリア在住の映像作家池田剛の撮影する映像とエッセイを掲載しているものです。製作中の映画「GLI ARTIGIANI」の映像を始め、イタリア各地の心温まる映像ビデオポッドキャスティングという形でお届けしています。

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2005年2月11日 (金)

イドラウリコが来た

 イタリア語でイドラウリコ (Idraulico) とは配管工の職人のことだ。便所が流れなくなり,流しのバーを回すと異音がして水が流れなくなる。もともと日本の便所とは作りがまったく違い,そんなちっぽけなことでも、わざわざ大家に連絡して配管工を呼び、アポイント日を決めて修理に来てもらわなくてはならない。
 治らなければ、また日を改めて来てもらわなければならない。時間がかなりかかる。イタリアの建物は古いものが多いが、僕の住んでいる部屋は中も古い。おかげでここのところガタが来ていて頻繁にモノが壊れる。今日来たイドラウリコも先日シャワーの栓を修理に来てもらったばかりだ。
 イタリアにはスーパーもあるけれども、それと同じくらい個々の商店も存在する。肉屋、魚屋、果物屋、八百屋,等々。そしてそれと同じく電気修理や配管工のような職人もたくさん存在する。その道のエキスパートというわけだ。これこそが職人を育む土地、イタリアたるゆえんである。
 そういえばいま僕の職場の電話線の調子が良くない。テレコムという、日本でいうNTTのようなところに問い合わせをするのだが,この対応がまた日本人の応対とまったく違う。電話線がおかしいからテレコムに問い合わせているのに、テレコムのせいではないという。
 そして呼んだのが電話配線業者。彼がいうにはテレコムのせいだという。テレコム側がいうすべての問題をうちらは解消しているのに、電話回線が回って来ていないという。
 とにかくテレコムの人間に来てもらうことになり,その日がやって来たのに誰も来ない。翌日、問い合わせてみれば人を送ったという。こちらは一日待っていても来なかった。堂々巡りである。イタリアにありがちな風景でもある。
 イタリア人は自分の過ちを認めないものである。だからこのケース、きっと人を送り忘れていたんだろうが,それは認めてはいけない。テレコムのような会社ですらこうである。きっと歴史的なものから来ているんだろう。過ちを認めてしまうということは屈服したことになる。
 彼らは僕ら側の責任だということですぐに再度人を送ることをせず,人を送るべきなのかどうなのか検討するという。わけのわからない結末となる。

 かたや・・
 うちに来たイドラウリコは僕があまりイタリア語がわかっていないと思っているのか、盛んに「PORCA MADONNA」「VAFFANCULO」を連発する。「CAZZO NON C'E' PORCA MADONNA」等、最低なくらい汚い言葉を発する。こういうのをパロラッチャと言うが,外国人はこういう言葉から言葉を学ぶものである。だから僕は彼の言っていることはすべてわかっていた。
 きったない服装に汚いキャップをかぶっている。でも僕への対応は殊に紳士的である。そのギャプがまた面白いのだが,このオヤジ仕事ぶりを見ているとホントに真面目である。僕がバカな南イタリア人を最初に見てしまったのが悪いのか,最近イタリア人の仕事ぶりには感心させられる。もちろんそれらはすべて職人さんたちだが・・
 オヤジが抱えているカバンの中には数々の道具が宿っていた。ドライバーやペンチ、ノコギリ、潤滑油等、バラバラ出していた。栓のネジを取り出して,ノコギリを手にする。
「えっ?」
 と思っていると,ネジを切り始める。ビックリしていると難しそうなのに小さなネジのわずかな厚さを切り落としていた。しかも赤いものがちらりと見えた。バロラッチャを吐いてばかりだったと思ったら,正反対のこの根性には頭の下がる思いがした。
 結局は完治しなかったのでまた月曜に来ることになった。時間はかかるのがイタリアなのである。

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